Watchmaker’s Dahlia Blog

ダーリア製のメインスプリングワインダー。大きな特徴の一つが、香箱に香箱真をセットした状態でゼンマイを挿入できること。

ワインダー自体もう何十年と変化が無かったから、最初は違和感があるかもしれません。

でも、ただ単にゼンマイが先か、香箱真が先かの問題のために新しく作った訳ではありません。

ゼンマイの中心と、それをはめ込む香箱真では、絶対にゼンマイの中心の径の方が小さく巻かれているため、ゼンマイを挿入後、香箱真は無理矢理入れなければいけない感があります。香箱真を斜めにしておいて、グリッといれる。それがずっと嫌だった。

香箱真はスチール製、ゼンマイは合金、香箱は真鍮、これでは香箱にダメージが残る。しかも香箱には一番力がかかる。香箱真が接する箇所は出来る限りスムーズに仕上げたい。

そのために、香箱真が先と言う結論に。

いままでの習慣にとらわれずもう一度考え直していくと、まだまだ改善の余地がある工具がたくさん出てきます。工具の開発。これもウオッチメーカーの大切な仕事の一つです。

P.S　なにはともあれ、試してもらわないと。と言うことで、メンバー限定ですが、モニター募集を開始する予定です。